金沢市を視察

 金沢53ダイエットネットワーク

<目的>
 岡山市のごみ袋の有料化を本年2月より実施したが、最近リバウンドをしてきている。今後のリバウンド対策について調査をした。

<概要>
 金沢53ダイエットネットワークは平成16年に発足し本年を最終年として5年間の事業で実施している。循環型社会を目指すため、地域におけるごみ管理システムの再編を行い、ごみの発生抑制をすることを目的に従来の行政主導の進め方ではなく、市民や事業者、行政それぞれが主体的にごみの減量運動に「参加」するネットワークを確立し、この分野の人材の育成を主眼に設立された。普及・啓発部会、紙ごみ減量部会、生ごみ減量部会、事業系ごみ減量部会の4部会を作り、市民・企業・行政・学校・NPO市民団体などでごみ問題に意識の高い人を募り、市民本位のネットワークを作った。
 成果としては、家庭の紙ごみをスーパー等で拠点回収をする実証実験を行ったり、段ボールコンポストの導入に向けての啓発運動を進めることができた。ただ、事務局の行政に頼ったり、NPOの組織づくりまでの人材育成を行うまでにはならなかった。

<所感>
 岡山市のごみ有料化から9カ月を過ぎ、リバウンドの心配が出てた。リバウンドの防止対策としての市民への啓発や自らが減量に取り組む活動が望まれている。金沢市の53ダイエットネットワークは金沢市の一人当たりのごみ排出量が530グラムであるところから、その10%を減量しようというところから始まったそうである。岡山市も今いちど市民を中心としたネットワークづくりと市民協働での啓発活動が必要である。今回の視察では段ボールコンポストが臭いもせず金沢市民にも広がりつつあることを知り、本市にも導入を推進していきたいと感じた。

地域医療連携システム「百万石メディネット」

<目的>
 岡山市民病院は地域連携を深め、保健・福祉の連携を含めた総合的な医療機関を目指している。本市の医療機関の中心になっていくためにもより一層の地域連携を強めていく必要があるので金沢医療センターの地域連携を調査した。

<概要>
 2008年4月より、がん、脳卒中心筋梗塞、糖尿病の地域連携クリティカルパスの推進により病診連携を進めていく中、医療ネットワークの必要性が望まれていた。
 金沢医療センターでの検査成績やそれまでの治療内容、画像などを時系列でいつでも参照でき、高額な医療機器や専門医の診察を簡単に予約できるシステムがあれば、患者情報を治療の質を落とすことなく継続できる。百万石メディシステムで患者の高品質な医療を継続できる安心の病診連携が実現できている。
 診療所では患者の同意を得て、インターネット経由で金沢医療センター電子カルテ情報にアクセスし、血液検査成績や診療録、紹介状と返書、MRI・CT・内視鏡の画像取レポートなどの閲覧が可能になる。さらにオンラインで診察予約と高度の医療機器や専門医による検査が予約できる。現在38の医療機関が利用している。

<所感>
 紹介した診療所の先生が患者の検査カルテを見ることができるシステムは医療機関同士の信頼関係を作ることができ、地域の信頼できる医療機関となっている。ただ、パソコンを使っての診療が苦手の医師などには普及していない。岡山市民病院の地域連携にもこのシステムを導入すること提案していきたい。